(土地の評価上の区分)

 土地の価額は、次に掲げる地目の別に評価する。ただし、一体として利用されている一団の土地が2以上の地目からなる場合には、その一団の土地は、そのうちの主たる地目からなるものとして、その一団の土地ごとに評価するものとする。
 なお、市街化調整区域(都市計画法昭和43年法律第100号第7条《区域区分》第3項に規定する「市街化調整区域」をいう。以下同じ。)以外の都市計画区域(同法第4条《定義》第2項に規定する「都市計画区域」をいう。以下同じ。)で市街地的形態を形成する地域において、
40《市街地農地の評価》の本文の定めにより評価する市街地農地(40‐3《生産緑地の評価》に定める生産緑地を除く。)、49《市街地山林の評価》の本文の定めにより評価する市街地山林、58‐3《市街地原野の評価》の本文の定めにより評価する市街地原野又は82《雑種地の評価》の本文の定めにより評価する宅地と状況が類似する雑種地のいずれか2以上の地目の土地が隣接しており、その形状、地積の大小、位置等からみてこれらを一団として評価することが合理的と認められる場合には、その一団の土地ごとに評価するものとする。
 地目は、課税時期の現況によって判定する。
(1) 宅地
(2) 田
(3) 畑
(4) 山林
(5) 原野
(6) 牧場
(7) 池沼
(8) 削除
(9) 鉱泉地
(10) 雑種地
(注) 地目の判定は、不動産登記事務取扱手続準則に準じて行う。ただし、「(4
)山林」には、同準則第68条の
「(20)保安林」を含み、また
「(10)雑種地」には、同準則第68条の
「(12)墓地」から「(23)雑種地」まで(「(20)保安林」を除く。)に掲げるものを含む。

(評価単位)

7‐2 土地の価額は、次に掲げる評価単位ごとに評価することとし、土地の上に存する権利についても同様とする。
(1) 宅地
 宅地は、一画地の宅地(利用の単位となっている一区画の宅地をいう。以下同じ。)を評価単位とする。
(注) 贈与、遺産分割等による宅地の分割が親族間等で行われた場合において、例えば、分割後の画地が宅地として通常の用途に供することができないなど、その分割が著しく不合理であると認められるときは、その分割前の画地を「一画地の宅地」とする。
(2) 田及び畑
 田及び畑(以下「農地」という。)は、一枚の農地(耕作の単位となっている1区画の農地をいう。以下同じ。)を評価単位とする。
 ただし、36‐3《市街地周辺農地の範囲》に定める市街地周辺農地、40《市街地農地の評価》の本文の定めにより評価する市街地農地及び40‐3《生産緑地の評価》に定める生産緑地は、それぞれを利用の単位となっている一団の農地を評価単位とする。この場合において、(1)の(注)に定める場合に該当するときは、その(注)を準用する。
(3) 山林
 山林は、一筆(地方税法昭和25年法律第226号第341条《固定資産税に関する用語の意義》第10号に規定する土地課税台帳又は同条第11号に規定する土地補充課税台帳に登録された一筆をいう。以下同じ。)の山林を評価単位とする。
 ただし、49《市街地山林の評価》の本文の定めにより評価する市街地山林は、利用の単位となっている一団の山林を評価単位とする。この場合において、(1)の(注)に定める場合に該当するときは、その(注)を準用する。
(4) 原野
 原野は、一筆の原野を評価単位とする。
 ただし、58‐3《市街地原野の評価》の本文の定めにより評価する市街地原野は、利用の単位となっている一団の原野を評価単位とする。この場合において、(1)の(注)に定める場合に該当するときは、その(注)を準用する。
(5) 牧場及び池沼
 牧場及び池沼は、原野に準ずる評価単位とする。
(6) 鉱泉地
 鉱泉地は、原則として、一筆の鉱泉地を評価単位とする。
(7) 雑種地
 雑種地は、利用の単位となっている一団の雑種地(同一の目的に供されている雑種地をいう。)を評価単位とする。
ただし、市街化調整区域以外の都市計画区域で市街地的形態を形成する地域において、82《雑種地の評価》の本文の定めにより評価する宅地と状況が類似する雑種地が2以上の評価単位により一団となっており、その形状、地積の大小、位置等からみてこれらを一団として評価することが合理的と認められる場合には、その一団の雑種地ごとに評価する。この場合において、1の(注)に定める場合に該当するときは、その(注)を準用する。
(注)
1 「一画地の宅地」は、必ずしも一筆の宅地からなるとは限らず、二筆以上の宅地からなる場合もあり、一筆の宅地が二画地以上の宅地として利用されている場合もあることに留意する。
2 「一枚の農地」は、必ずしも一筆の農地からなるとは限らず、二筆以上の農地からなる場合もあり、また、一筆の農地が二枚以上の農地として利用されている場合もあることに留意する。
3 いずれの用にも供されていない一団の雑種地については、その全体を「利用の単位となっている一団の雑種地」とすることに留意する。

(地積)

 地積は、課税時期における実際の面積による。

(土地の上に存する権利の評価上の区分)

 土地の上に存する権利の価額は、次に掲げる権利の別に評価する。
(1) 地上権(民法明治29年法律第89号第269条の2《地下又は空間を目的とする地上権》第1項の地上権以下「区分地上権」という。及び借地借家法平成3年法律第90号第2条《定義》に規定する借地権に該当するものを除く。以下同じ。
(2) 区分地上権
(3) 永小作権
(4) 区分地上権に準ずる地役権(地価税法施行令第2条《借地権等の範囲》第1項に規定する地役権をいう。以下同じ。
(5) 借地権(借地借家法第22条《定期借地権》、第23条《事業用定期借地権等》、第24条《建物譲渡特約付借地権》及び第25条《一時使用目的の借地権》に規定する借地権以下「定期借地権等」という。に該当するものを除く。以下同じ。
(6) 定期借地権等
(7) 耕作権(農地法昭和27年法律第229号第2条《定義》第1項に規定する農地又は採草放牧地の上に存する賃借権同法第18条《農地又は採草放牧地の賃貸借の解約等の制限》第1項本文の規定の適用がある賃借権に限る。をいう。以下同じ。
(8) 温泉権(引湯権を含む。
(9) 賃借権((5)の借地権、(6)の定期借地権等、(7)の耕作権及び(8)の温泉権に該当するものを除く。以下同じ。
(10) 占用権(地価税法施行令第2条第2項に規定する権利をいう。以下同じ。

(評価の方式)

11 宅地の評価は、原則として、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げる方式によって行う。
(1) 市街地的形態を形成する地域にある宅地 路線価方式
(2) (1)以外の宅地 倍率方式

(路線価方式)

13 路線価方式とは、その宅地の面する路線に付された路線価を基とし、15《奥行価格補正》から20‐7《容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価》までの定めにより計算した金額によって評価する方式をいう。

(路線価)

14 前項の「路線価」は、宅地の価額がおおむね同一と認められる一連の宅地が面している路線(不特定多数の者の通行の用に供されている道路をいう。以下同じ。)ごとに設定する。
 路線価は、路線に接する宅地で次に掲げるすべての事項に該当するものについて、売買実例価額、公示価格(地価公示法昭和44年法律第49号第6条《標準地の価格等の公示》の規定により公示された標準地の価格をいう。以下同じ。)、不動産鑑定士等による鑑定評価額(不動産鑑定士又は不動産鑑定士補が国税局長の委嘱により鑑定評価した価額をいう。以下同じ。)、精通者意見価格等を基として国税局長がその路線ごとに評定した1平方メートル当たりの価額とする。
(1) その路線のほぼ中央部にあること。
(2) その一連の宅地に共通している地勢にあること。
(3) その路線だけに接していること。
(4) その路線に面している宅地の標準的な間口距離及び奥行距離を有するく形又は正方形のものであること。
(注) (4)の「標準的な間口距離及び奥行距離」には、それぞれ付表1「奥行価格補正率表」に定める補正率(以下「奥行価格補正率」という。)及び付表6「間口狭小補正率表」に定める補正率(以下「間口狭小補正率」という。)がいずれも1.00であり、かつ、付表7「奥行長大補正率表」に定める補正率(以下「奥行長大補正率」という。)の適用を要しないものが該当する。

(地区)

14‐2 路線価方式により評価する地域(以下「路線価地域」という。)については、宅地の利用状況がおおむね同一と認められる一定の地域ごとに、国税局長が次に掲げる地区を定めるものとする。
(1) ビル街地区
(2) 高度商業地区
(3) 繁華街地区
(4) 普通商業・併用住宅地区
(5) 普通住宅地区
(6) 中小工場地区
(7) 大工場地区

(特定路線価)

14‐3 路線価地域内において、相続税、贈与税又は地価税の課税上、路線価の設定されていない道路のみに接している宅地を評価する必要がある場合には、当該道路を路線とみなして当該宅地を評価するための路線価(以下「特定路線価」という。)を納税義務者からの申出等に基づき設定することができる。
 特定路線価は、その特定路線価を設定しようとする道路に接続する路線及び当該道路の付近の路線に設定されている路線価を基に、当該道路の状況、前項に定める地区の別等を考慮して税務署長が評定した1平方メートル当たりの価額とする。

(奥行価格補正)

15 一方のみが路線に接する宅地の価額は、路線価にその宅地の奥行距離に応じて奥行価格補正率を乗じて求めた価額にその宅地の地積を乗じて計算した価額によって評価する。

(側方路線影響加算)

16 正面と側方に路線がある宅地(以下「角地」という。)の価額は、次の(1)及び(2)に掲げる価額の合計額にその宅地の地積を乗じて計算した価額によって評価する。
(1) 正面路線(原則として、前項の定めにより計算した1平方メートル当たりの価額の高い方の路線をいう。以下同じ。)の路線価に基づき計算した価額
(2) 側方路線(正面路線以外の路線をいう。)の路線価を正面路線の路線価とみなし、その路線価に基づき計算した価額に付表2「側方路線影響加算率表」に定める加算率を乗じて計算した価額

(2方路線影響加算)

17 正面と裏面に路線がある宅地の価額は、次の(1)及び(2)に掲げる価額の合計額にその宅地の地積を乗じて計算した価額によって評価する。
(1) 正面路線の路線価に基づき計算した価額
(2) 裏面路線(正面路線以外の路線をいう。)の路線価を正面路線の路線価とみなし、その路線価に基づき計算した価額に付表3「二方路線影響加算率表」に定める加算率を乗じて計算した価額

(3方又は4方路線影響加算)

18 三方又は四方に路線がある宅地の価額は、16《側方路線影響加算》及び前項に定める方法を併用して計算したその宅地の価額にその宅地の地積を乗じて計算した価額によって評価する。

(不整形地の評価)

20 不整形地(三角地を含む。以下同じ。)の価額は、次の(1)から(4)までのいずれかの方法により15《奥行価格補正》から18《三方又は四方路線影響加算》までの定めによって計算した価額に、その不整形の程度、位置及び地積の大小に応じ、付表4「地積区分表」に掲げる地区区分及び地積区分に応じた付表5「不整形地補正率表」に定める補正率(以下「不整形地補正率」という。)を乗じて計算した価額により評価する。
(1) 次図のように不整形地を区分して求めた整形地を基として計算する方法

(2) 次図のように不整形地の地積を間口距離で除して算出した計算上の奥行距離を基として求めた整形地により計算する方法

(注) ただし、計算上の奥行距離は、不整形地の全域を囲む、正面路線に面するく形又は正方形の土地(以下「想定整形地」という。)の奥行距離を限度とする。
(3) 次図のように不整形地に近似する整形地(以下「近似整形地」という。)を求め、その設定した近似整形地を基として計算する方法

(注) 近似整形地は、近似整形地からはみ出す不整形地の部分の地積と近似整形地に含まれる不整形地以外の部分の地積がおおむね等しく、かつ、その合計地積ができるだけ小さくなるように求める((4)において同じ。)。
(4) 次図のように近似整形地(①)を求め、隣接する整形地(②)と合わせて全体の整形地の価額の計算をしてから、隣接する整形地(②)の価額を差し引いた価額を基として計算する方法

(地積規模の大きな宅地の評価)

20‐2 地積規模の大きな宅地(三大都市圏においては500㎡以上の地積の宅地、それ以外の地域においては1,000㎡以上の地積の宅地をいい、次の(1)から(3)までのいずれかに該当するものを除く。以下本項において「地積規模の大きな宅地」という。)で14‐2《地区》の定めにより普通商業・併用住宅地区及び普通住宅地区として定められた地域に所在するものの価額は、15《奥行価格補正》から前項までの定めにより計算した価額に、その宅地の地積の規模に応じ、次の算式により求めた規模格差補正率を乗じて計算した価額によって評価する。
(1) 市街化調整区域(都市計画法第34条第10号又は第11号の規定に基づき宅地分譲に係る同法第4条《定義》第12項に規定する開発行為を行うことができる区域を除く。)に所在する宅地
(2) 都市計画法第8条《地域地区》第1項第1号に規定する工業専用地域に所在する宅地
(3) 容積率(建築基準法(昭和25年法律第201号)第52条《容積率》第1項に規定する建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。)が10分の40(東京都の特別区(地方自治法(昭和22年法律第67号)第281条《特別区》第1項に規定する特別区をいう。)においては10分の30)以上の地域に所在する宅地
 上の算式中の「(B)」及び「(C)」は、地積規模の大きな宅地が所在する地域に応じ、それぞれ次に掲げる表のとおりとする。
イ 三大都市圏に所在する宅地
ロ 三大都市圏以外の地域に所在する宅地
(注)
1 上記算式により計算した規模格差補正率は、小数点以下第2位未満を切り捨てる。
2 「三大都市圏」とは、次の地域をいう。
イ 首都圏整備法(昭和31年法律第83号)第2条《定義》第3項に規定する既成市街地又は同条第4項に規定する近郊整備地帯
ロ 近畿圏整備法(昭和38年法律第129号)第2条《定義》第3項に規定する既成都市区域又は同条第4項に規定する近郊整備区域
ハ 中部圏開発整備法(昭和41年法律第102号)第2条《定義》第3項に規定する都市整備区域

(無道路地の評価)

20‐3 無道路地の価額は、実際に利用している路線の路線価に基づき20《不整形地の評価》又は前項の定めによって計算した価額からその価額の100分の40の範囲内において相当と認める金額を控除した価額によって評価する。この場合において、100分の40の範囲内において相当と認める金額は、無道路地について建築基準法その他の法令において規定されている建築物を建築するために必要な道路に接すべき最小限の間口距離の要件(以下「接道義務」という。)に基づき最小限度の通路を開設する場合のその通路に相当する部分の価額(路線価に地積を乗じた価額)とする。
(注)
1 無道路地とは、道路に接しない宅地(接道義務を満たしていない宅地を含む。)をいう。
2 20《不整形地の評価》の定めにより、付表5「不整形地補正率表」の(注)3の計算をするに当たっては、無道路地が接道義務に基づく最小限度の間口距離を有するものとして間口狭小補正率を適用する。

(間口が狭小な宅地等の評価)

20‐4 次に掲げる宅地(不整形地及び無道路地を除く。)の価額は、15《奥行価格補正》から18《三方又は四方路線影響加算》までの定めにより計算した1平方メートル当たりの価額にそれぞれ次に掲げる補正率表に定める補正率を乗じて求めた価額にこれらの宅地の地積を乗じて計算した価額によって評価する。この場合において、地積が大きいもの等にあっては、近傍の宅地の価額との均衡を考慮し、それぞれの補正率表に定める補正率を適宜修正することができる。
 なお、20‐2《地積規模の大きな宅地の評価》の定めの適用がある場合には、本項本文の定めにより評価した価額に、20‐2に定める規模格差補正率を乗じて計算した価額によって評価する。
(1) 間口が狭小な宅地 付表6「間口狭小補正率表」
(2) 奥行が長大な宅地 付表7「奥行長大補正率表」

(がけ地等を有する宅地の評価)

20‐5 がけ地等で通常の用途に供することができないと認められる部分を有する宅地(次項の定めにより評価するものを除く。)の価額は、その宅地のうちに存するがけ地等ががけ地等でないとした場合の価額に、その宅地の総地積に対するがけ地部分等通常の用途に供することができないと認められる部分の地積の割合に応じて付表8「がけ地補正率表」に定める補正率を乗じて計算した価額によって評価する。

(土砂災害特別警戒区域内にある宅地の評価)

20‐6 土砂災害特別警戒区域内(土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律平成12年法律第57号第9条《土砂災害特別警戒区域》第1項に規定する土砂災害特別警戒区域の区域内をいう。以下同じ。)となる部分を有する宅地の価額は、その宅地のうちの土砂災害特別警戒区域内となる部分が土砂災害特別警戒区域内となる部分でないものとした場合の価額に、その宅地の総地積に対する土砂災害特別警戒区域内となる部分の地積の割合に応じて付表9「特別警戒区域補正率表」に定める補正率を乗じて計算した価額によって評価する。

(容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価)

20‐7 容積率(建築基準法第52条に規定する建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。以下同じ。)の異なる2以上の地域にわたる宅地の価額は、15《奥行価格補正》から前項までの定めにより評価した価額から、その価額に次の算式により計算した割合を乗じて計算した金額を控除した価額によって評価する。この場合において適用する「容積率が価額に及ぼす影響度」は、14‐2《地区》に定める地区に応じて下表のとおりとする。
(算式)

○ 容積率が価額に及ぼす影響度

(倍率方式)

21 倍率方式とは、固定資産税評価額(地方税法第381条《固定資産課税台帳の登録事項》の規定により土地課税台帳若しくは土地補充課税台帳同条第8項の規定により土地補充課税台帳とみなされるものを含む。に登録された基準年度の価格又は比準価格をいう。以下この章において同じ。)に国税局長が一定の地域ごとにその地域の実情に即するように定める倍率を乗じて計算した金額によって評価する方式をいう。

(倍率方式による評価)

21‐2 倍率方式により評価する宅地の価額は、その宅地の固定資産税評価額に地価事情の類似する地域ごとに、その地域にある宅地の売買実例価額、公示価格、不動産鑑定士等による鑑定評価額、精通者意見価格等を基として国税局長の定める倍率を乗じて計算した金額によって評価する。ただし、倍率方式により評価する地域(以下「倍率地域」という。)に所在する20‐2《地積規模の大きな宅地の評価》に定める地積規模の大きな宅地(22‐2《大規模工場用地》に定める大規模工場用地を除く。)の価額については、本項本文の定めにより評価した価額が、その宅地が標準的な間口距離及び奥行距離を有する宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額を14《路線価》に定める路線価とし、かつ、その宅地が14‐2《地区》に定める普通住宅地区に所在するものとして20‐2の定めに準じて計算した価額を上回る場合には、20‐2の定めに準じて計算した価額により評価する。

(大規模工場用地の評価)

22 大規模工場用地の評価は、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げるところによる。ただし、その地積が20万平方メートル以上のものの価額は、次により計算した価額の100分の95に相当する価額によって評価する。
(1) 路線価地域に所在する大規模工場用地の価額は、正面路線の路線価にその大規模工場用地の地積を乗じて計算した価額によって評価する。
(2) 倍率地域に所在する大規模工場用地の価額は、その大規模工場用地の固定資産税評価額に倍率を乗じて計算した金額によって評価する。

(大規模工場用地)

22‐2 前項の「大規模工場用地」とは、一団の工場用地の地積が5万平方メートル以上のものをいう。ただし、路線価地域においては、14‐2《地区》の定めにより大工場地区として定められた地域に所在するものに限る。
(注) 「一団の工場用地」とは、工場、研究開発施設等の敷地の用に供されている宅地及びこれらの宅地に隣接する駐車場、福利厚生施設等の用に供されている一団の土地をいう。なお、その土地が、不特定多数の者の通行の用に供されている道路、河川等により物理的に分離されている場合には、その分離されている一団の工場用地ごとに評価することに留意する。

(大規模工場用地の路線価及び倍率)

22‐3 22《大規模工場用地の評価》の「路線価」及び「倍率」は、その大規模工場用地がその路線(倍率を定める場合は、その大規模工場用地の価格に及ぼす影響が最も高いと認められる路線)だけに接していて地積がおおむね5万平方メートルのく形又は正方形の宅地として、売買実例価額、公示価格、不動産鑑定士等による鑑定評価額、精通者意見価格等を基に国税局長が定める。

(余剰容積率の移転がある場合の宅地の評価)

23 余剰容積率を移転している宅地又は余剰容積率の移転を受けている宅地の評価は、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げるところによる。
(1) 余剰容積率を移転している宅地の価額は、原則として、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》までの定めにより評価したその宅地の価額を基に、設定されている権利の内容、建築物の建築制限の内容等を勘案して評価する。ただし、次の算式により計算した金額によって評価することができるものとする。

 上の算式中の「D」、「E」及び「F」は、それぞれ次による。

「D」=余剰容積率の移転を受けている宅地について、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》までの定めにより評価した価額
「E」=区分地上権の設定等に当たり支払った対価の額
「F」=区分地上権の設定等の直前における余剰容積率の移転を受けている宅地の通常の取引価額に相当する金額
(注) 余剰容積率を有する宅地に設定された区分地上権等は、独立した財産として評価しないこととし、余剰容積率の移転を受けている宅地の価額に含めて評価するものとする。

(余剰容積率を移転している宅地又は余剰容積率の移転を受けている宅地)

23‐2 前項の「余剰容積率を移転している宅地」又は「余剰容積率の移転を受けている宅地」とは、それぞれ次のものをいう。
(1) 「余剰容積率を移転している宅地」とは、容積率の制限に満たない延べ面積の建築物が存する宅地(以下「余剰容積率を有する宅地」という。)で、その宅地以外の宅地に容積率の制限を超える延べ面積の建築物を建築することを目的とし、区分地上権、地役権、賃借権等の建築物の建築に関する制限が存する宅地をいう。
(2) 「余剰容積率の移転を受けている宅地」とは、余剰容積率を有する宅地に区分地上権、地役権、賃借権の設定を行う等の方法により建築物の建築に関する制限をすることによって容積率の制限を超える延べ面積の建築物を建築している宅地をいう。

(私道の用に供されている宅地の評価)

24 私道の用に供されている宅地の価額は、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》までの定めにより計算した価額の100分の30に相当する価額によって評価する。この場合において、その私道が不特定多数の者の通行の用に供されているときは、その私道の価額は評価しない。

(土地区画整理事業施行中の宅地の評価)

24‐2 土地区画整理事業(土地区画整理法昭和29年法律第119号第2条《定義》第1項又は第2項に規定する土地区画整理事業をいう。)の施行地区内にある宅地について同法第98条《仮換地の指定》の規定に基づき仮換地が指定されている場合におけるその宅地の価額は、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》まで及び前項の定めにより計算したその仮換地の価額に相当する価額によって評価する。
 ただし、その仮換地の造成工事が施工中で、当該工事が完了するまでの期間が1年を超えると見込まれる場合の仮換地の価額に相当する価額は、その仮換地について造成工事が完了したものとして、本文の定めにより評価した価額の100分の95に相当する金額によって評価する。
(注) 仮換地が指定されている場合であっても、次の事項のいずれにも該当するときには、従前の宅地の価額により評価する。
1 土地区画整理法第99条《仮換地の指定の効果》第2項の規定により、仮換地について使用又は収益を開始する日を別に定めるとされているため、当該仮換地について使用又は収益を開始することができないこと。
2 仮換地の造成工事が行われていないこと。

(造成中の宅地の評価)

24‐3 造成中の宅地の価額は、その土地の造成工事着手直前の地目により評価した課税時期における価額に、その宅地の造成に係る費用現価(課税時期までに投下した費用の額を課税時期の価額に引き直した額の合計額をいう。以下同じ。)の100分の80に相当する金額を加算した金額によって評価する。

(農業用施設用地の評価)

24‐5 農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)第8条第2項第1号に規定する農用地区域(以下「農用地区域」という。)内又は市街化調整区域内に存する農業用施設(農業振興地域の整備に関する法律第3条第3号及び第4号に規定する施設をいう。)の用に供されている宅地(以下本項において「農業用施設用地」という。)の価額は、その宅地が農地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額に、その農地を課税時期において当該農業用施設の用に供されている宅地とする場合に通常必要と認められる1平方メートル当たりの造成費に相当する金額として、整地、土盛り又は土止めに要する費用の額がおおむね同一と認められる地域ごとに国税局長の定める金額を加算した金額に、その宅地の地積を乗じて計算した金額によって評価する。
ただし、その農業用施設用地の位置、都市計画法の規定による建築物の建築に関する制限の内容等により、その付近にある宅地(農業用施設用地を除く。)の価額に類似する価額で取引されると認められることから、上記の方法によって評価することが不適当であると認められる農業用施設用地(農用地区域内に存するものを除く。)については、その付近にある宅地(農業用施設用地を除く。)の価額に比準して評価することとする。
(注)
1 その宅地が農地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額は、その付近にある農地について37《純農地の評価》又は38《中間農地の評価》に定める方式によって評価した1平方メートル当たりの価額を基として評価するものとする。
2 農用地区域内又は市街化調整区域内に存する農業用施設の用に供されている雑種地の価額については、本項の定めに準じて評価することに留意する。

(セットバックを必要とする宅地の評価)

24‐6 建築基準法第42条《道路の定義》第2項に規定する道路に面しており、将来、建物の建替え時等に同法の規定に基づき道路敷きとして提供しなければならない部分を有する宅地の価額は、その宅地について道路敷きとして提供する必要がないものとした場合の価額から、その価額に次の算式により計算した割合を乗じて計算した金額を控除した価額によって評価する。

(都市計画道路予定地の区域内にある宅地の評価)

24‐7 都市計画道路予定地の区域内(都市計画法第4条第6項に規定する都市計画施設のうちの道路の予定地の区域内をいう。)となる部分を有する宅地の価額は、その宅地のうちの都市計画道路予定地の区域内となる部分が都市計画道路予定地の区域内となる部分でないものとした場合の価額に、次表の地区区分、容積率、地積割合の別に応じて定める補正率を乗じて計算した価額によって評価する。

(注) 文化財建造物である家屋の敷地とともに、その文化財建造物である家屋と一体をなして価値を形成している土地がある場合には、その土地の価額は、本項の定めを適用して評価することに留意する。したがって、例えば、その文化財建造物である家屋と一体をなして価値を形成している山林がある場合には、この通達の定めにより評価した山林の価額から、その価額に本項の文化財建造物の種類に応じて定める割合を乗じて計算した金額を控除した金額によって評価する。

(貸宅地の評価)

25 宅地の上に存する権利の目的となっている宅地の評価は、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げるところによる。
(1) 借地権の目的となっている宅地の価額は、11《評価の方式》から22‐3《大規模工場用地の路線価及び倍率》まで、24《私道の用に供されている宅地の評価》、24‐2《土地区画整理事業施行中の宅地の評価》及び24‐6《セットバックを必要とする宅地の評価》から24‐8《文化財建造物である家屋の敷地の用に供されている宅地の評価》までの定めにより評価したその宅地の価額(以下この節において「自用地としての価額」という。)から27《借地権の評価》の定めにより評価したその借地権の価額(同項のただし書の定めに該当するときは、同項に定める借地権割合を100分の20として計算した価額とする。25‐3《土地の上に存する権利が競合する場合の宅地の評価》において27‐6《土地の上に存する権利が競合する場合の借地権等の評価》の定めにより借地権の価額を計算する場合において同じ。)を控除した金額によって評価する。
 ただし、借地権の目的となっている宅地の売買実例価額、精通者意見価格、地代の額等を基として評定した価額の宅地の自用地としての価額に対する割合(以下「貸宅地割合」という。)がおおむね同一と認められる地域ごとに国税局長が貸宅地割合を定めている地域においては、その宅地の自用地としての価額にその貸宅地割合を乗じて計算した金額によって評価する。
(2) 定期借地権等の目的となっている宅地の価額は、原則として、その宅地の自用地としての価額から、27‐2《定期借地権等の評価》の定めにより評価したその定期借地権等の価額を控除した金額によって評価する。
 ただし、同項の定めにより評価した定期借地権等の価額が、その宅地の自用地としての価額に次に掲げる定期借地権等の残存期間に応じる割合を乗じて計算した金額を下回る場合には、その宅地の自用地としての価額からその価額に次に掲げる割合を乗じて計算した金額を控除した金額によって評価する。
イ 残存期間が5年以下のもの 100分の5
ロ 残存期間が5年を超え10年以下のもの 100分の10
ハ 残存期間が10年を超え15年以下のもの 100分の15
ニ 残存期間が15年を超えるもの 100分の20
(3) 地上権の目的となっている宅地の価額は、その宅地の自用地としての価額から相続税法第23条《地上権及び永小作権の評価》又は地価税法第24条《地上権及び永小作権の評価》の規定により評価したその地上権の価額を控除した金額によって評価する。
(4) 区分地上権の目的となっている宅地の価額は、その宅地の自用地としての価額から27‐4《区分地上権の評価》の定めにより評価したその区分地上権の価額を控除した金額によって評価する。
(5) 区分地上権に準ずる地役権の目的となっている承役地である宅地の価額は、その宅地の自用地としての価額から27‐5《区分地上権に準ずる地役権の評価》の定めにより評価したその区分地上権に準ずる地役権の価額を控除した金額によって評価する。

(倍率方式により評価する宅地の自用地としての価額)

25‐2 倍率地域にある区分地上権の目的となっている宅地又は区分地上権に準ずる地役権の目的となっている承役地である宅地の自用地としての価額は、その宅地の固定資産税評価額が地下鉄のずい道の設置、特別高圧架空電線の架設がされていること等に基づく利用価値の低下を考慮したものである場合には、その宅地の利用価値の低下がないものとして評価した価額とする。
 なお、宅地以外の土地を倍率方式により評価する場合の各節に定める土地の自用地としての価額についても、同様とする。

) 国税局長が貸宅地割合を定めている地域に存する借地権の目的となっている宅地の価額を評価する場合には、25《貸宅地の評価》(1)のただし書の定めにより評価した価額から、当該価額に27‐4《区分地上権の評価》の区分地上権の割合又は27‐5《区分地上権に準ずる地役権の評価》の区分地上権に準ずる地役権の割合を乗じて計算した金額を控除した金額によって評価することに留意する。

(貸家建付地の評価)

26 貸家(94《借家権の評価》に定める借家権の目的となっている家屋をいう。以下同じ。)の敷地の用に供されている宅地(以下「貸家建付地」という。)の価額は、次の算式により計算した価額によって評価する。
 この算式における「借地権割合」及び「賃貸割合」は、それぞれ次による。

(1) 「借地権割合」は、27《借地権の評価》の定めによるその宅地に係る借地権割合(同項のただし書に定める地域にある宅地については100分の20とする。次項において同じ。)による。
(2) 「賃貸割合」は、その貸家に係る各独立部分(構造上区分された数個の部分の各部分をいう。以下同じ。)がある場合に、その各独立部分の賃貸の状況に基づいて、次の算式により計算した割合による。

(注)

1 上記算式の「各独立部分」とは、建物の構成部分である隔壁、扉、階層(天井及び床)等によって他の部分と完全に遮断されている部分で、独立した出入口を有するなど独立して賃貸その他の用に供することができるものをいう。したがって、例えば、ふすま、障子又はベニヤ板等の堅固でないものによって仕切られている部分及び階層で区分されていても、独立した出入口を有しない部分は「各独立部分」には該当しない。
 なお、外部に接する出入口を有しない部分であっても、共同で使用すべき廊下、階段、エレベーター等の共用部分のみを通って外部と出入りすることができる構造となっているものは、上記の「独立した出入口を有するもの」に該当する。
2 上記算式の「賃貸されている各独立部分」には、継続的に賃貸されていた各独立部分で、課税時期において、一時的に賃貸されていなかったと認められるものを含むこととして差し支えない。

(区分地上権等の目的となっている貸家建付地の評価)

26‐2 区分地上権又は区分地上権に準ずる地役権の目的となっている貸家建付地の価額は、次の算式により計算した価額によって評価する。